No.27 解説

 この言葉は道元禅師の書かれた、『正法眼蔵』「行持」のなかの一節です。

「行持」の行とは仏道修行のことで、持とは護持の意味でしっかりと保つことです。道元禅師は、歴代の祖師方は常に修行に励み、文字通り行持を際限なく連続していたと説いているのです。また、その中で正しい指導者に逢うことの困難さ、指導者がいても己自身が参ずる事が出来ない、また逆に参じようとしても指導者がいない、ということを述べ、時間を無駄にする事を強く誡めているのです。

 物事には時節因縁、つまりタイミングが重要です。志をもっていても出会いのチャンスを逃したら元も子もありません。

 日々の仕事に当てはめるならば、成功の鍵は最後までやり通す強い決意と適切な指導者に出会うことであると言い換えられましょう。そして、その好時節は一瞬なのです。


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