曹洞宗 貞昌院 Teishoin Temple, Yokohama, Japan
みなさんは、食事のまえに「いただきます」とおとなえすると思います。
曹洞宗にも食事(じきじ)作法というものがあり、修行僧はその作法に則って食事をいただきます。
ここにご紹介する五観の偈は、その中で親しみやすい偈文ですので、食事の前に是非おとなえしてみてください。
合掌して黒い部分を読んでいきます
この一椀の食物は、たとえ一粒のお米、一茎の菜といえども、それが耕作され、種蒔かれて・・と限りない人々の手を経て、いま自分に与えられていることを思い、感謝していただきましょう。
こうして無限のめぐみによる食物をいただくについては、常に反省を忘れず、その恵みに値するよう、自己の向上を目指しましょう。
美食に向かえば貪りの心をおこし、粗末な食膳には怒りと不満をいい、毎日同じ食事にあえば愚痴をこぼす私達の心のゆくえを熟視し、これらの三毒の迷いを改めましょう。
薬は甘苦によって増減してはいけない。日々の食物は、この生命を支えるためにあり、美味・不味・好き嫌いの心を離れていただきましょう。
食物をいただいてこの身心を支えると共に、一切の生命に感謝し、この日々を、自他の向上としあわせを目指し、毎日を大切に生きていきましょう。